いのちをつなぐNOSANプロジェクト

ニーズに応える
研究開発牧場

Phase 1

多様化する酪農の
ニーズに応えるために

酪農業界では近年、生産者の減少や労働力不足、資材価格の高騰など、さまざまな課題が重なり、生産者にとって大きな負担となっています。また、乳牛の飼育現場においては、搾乳ロボット・哺乳ロボットの導入といったスマート農業の普及が進み、求められる飼料の形態や技術も多様化しつつある現状です。

一方で、生産者の経営条件や飼養環境、個々の牛の能力などは、ケースごとに異なります。同じ飼料を使っても、別の事例で同じ効果が得られるとは限りません。また現場では、乳量だけを追求するのではなく、牛の健康や繁殖成績とのバランスを保ちながら、総合的な生産性を高めることが重要です。

こうした多様なニーズに応えるためには、従来のラボでの開発だけでなく、現場で実際に牛を飼養しながら、課題ごとの研究を重ねることが不可欠です。私たちはその実現のため、北海道・十勝に研究用自社牧場「ノーサンファーム」を設立しました。

Phase 2

現場で体感しながら進める飼料開発

ノーサンファームは、搾乳牛、育成牛、哺育牛の3種類の牛舎を備えており、牛の成長段階に応じたさまざまな給与試験を行うことができます。

大きな特徴の1つが、飼育スタッフだけでなく、研究員も牛の飼育管理に携わっていること。机の上で飼料を設計するだけでなく、実際に給与し、牛の様子を観察しながら効果を確認しています。こうした日々の作業を通して、現場ならではの課題や改善点を体感できる環境が、ノーサンファームの強みです。

現場で得られる知見は、データのみではありません。研究者自身が牧場運営を経験することにより、生産者が抱える悩みや課題、作業の難しさ、牛への理解が深まります。研究と現場を切り離さず、一つの流れとして捉えることで、より実情に即した製品開発や技術提案を実現しています。

Phase 3

牛の成長と設備の変化に合わせた
製品づくり

乳牛に必要な飼料は、哺育牛から育成牛、搾乳牛へと成長する中で変化します。さらに、スマート農業の普及によって、栄養面だけでなく、使用する設備に適した形状や性質も求められるようになりました。

哺育牛の段階では、自動哺乳ロボットで使用する代用乳のニーズが増加。健やかな成長を支える栄養設計に加え、粉が機械に詰まりにくく、スムーズに給与できることも重要です。ノーサンファームでの検証を通して、現場で扱いやすい製品の開発・改良を重ねています。

未経産の育成牛については、牛の健康を保ちながら成長を促し、初産を迎える月齢を早めることが課題となります。育成期間中は乳代収入が得られないため、適切な栄養管理による成長の促進が経営改善に直結します。

搾乳牛に対しては、自動搾乳ロボットに適した飼料等を研究しています。牛が自ら進んでロボットへ向かうよう飼料の嗜好性を高めるとともに、機械の中で形が崩れにくいペレットの開発など、設備との相性も工夫しています。

さらに肉牛に対しても、野外試験という形で生産者とともに飼料による肉質改善や、繁殖効率を高める給餌体系などの開発を行っています。

牛の成長段階と、それぞれの現場で使われる設備。その両方に目を向けながら、一つひとつのニーズに応える飼料をつくれることが、研究用自社牧場を持つ私たちの強みです。

Next Phase

牛と人、畜産の未来をつないでいく

養牛用飼料の開発は、その先にある牛乳や乳製品、牛肉を通して人々の暮らしにつながっています。だからこそ私たちは、牛の健康を守る飼料づくりとともに、生産者が持続的に畜産を続けられる未来も大切に考えています。

ノーサンファームで得た知見は、生産者への技術支援にも活用。牛の状態や牧場ごとの課題を踏まえ、データをもとに改善策を検討しています。また、販売店の営業担当者を対象とした勉強会を開催し、研究成果や飼養管理の知識を共有。現場との対話で新たな需要をキャッチし、新たな飼料や技術の開発に反映させています。

生産者に寄り添い、現場の求める答えを追求するのがNOSANの姿勢です。牛のいのちに向き合いながら、畜産が抱える課題の解決を支えていきます。

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