いのちをつなぐNOSANプロジェクト

現場の負荷低減
SUQNA

Phase 1

鶏卵の生産現場を悩ませる
様々な問題

採卵鶏を育てる養鶏生産者にとって、日々直面する課題は多岐にわたります。

例えば、鶏糞(鶏の排泄物)の処理では、肥料としての引き取り手の減少や、環境負荷低減への対応が求められています。さらに、運搬費や清掃費の高騰も重なり、生産者にとって大きな労力とコストの負担となっています。

また、飼料工場から生産者への飼料配送においても、配送費削減や深刻化する運転手不足といった背景から、少しでも配送回数を減らすことを検討せざるを得ない現状です。

しかし、これらの問題を解決する為に「餌の量を減らす」という単純な方法を選ぶわけにはいきません。飼料から得られる栄養は、卵の数や品質に直結する為です。もし、飼料を減らして生産成績が落ちてしまえば、鶏糞処理や配送回数削減以上に、経営への悪影響が生じかねません。多くの生産者がこうした悩みを抱え続けてきました。

Phase 2

品質維持×飼料摂取量低減、
夢の新飼料「SUQNA」の開発

これらの課題を解決するために私たちが取り組んだのが、新しい採卵鶏用飼料「SUQNA(スクナ)」の開発です。プロジェクト立ち上げにあたり、まず掲げたのは、「鶏卵の生産成績(産出量や卵の品質)を維持する」×「飼料摂取量および鶏糞量を現行より削減する」という、従来は両立が難しいとされてきた条件でした。

そこで着目したのが、使用する原料の消化・吸収率です。もし、栄養をより効率的に吸収できる飼料を実現できれば、鶏が必要とする栄養素をしっかり確保しながら、少ない摂取量でも生産成績と卵の品質を維持できます。その結果として、飼料摂取量および鶏糞量の削減につながると考えました。

畜産技術センターや生産農場での複数の試験・検証を経て「生産成績を守りながら、現場の負担を軽減する」——その両立を叶える新飼料「SUQNA」が誕生しました。

Phase 3

飼料摂取量5%削減、鶏糞量20%削減 
廃棄ロス、環境負荷も低下

「SUQNA」の導入試験では、「生産成績を維持しつつ、飼料摂取量を約5%、鶏糞量を約20%削減できる」といった効果が確認されています。さらに、鶏糞の減少により、汚卵発生率も減少。廃棄ロスが減ったことで、卵の商品化率向上にもつながりました。

実際に「SUQNA」を導入した生産者からは、「食べる量が減っても、生産成績や卵の品質は変わらない。糞の量が減った分、作業が楽になった」という声を頂戴しています。日々の業務が少しずつ改善されることで、現場には余力が生まれます。

「SUQNA」の効果は数値の改善にとどまらず、現場の業務にさまざまな良い変化をもたらしています。

Next Phase

畜産の現場から、
持続可能な循環をつくる

「SUQNA」の販売において、私たちが重視したことの1つが、「一度きりでなく、長く使い続けてもらえるか」という点でした。飼料費は養鶏業における生産コストの6〜7割を占める大きな要素であり、飼料の切り替えは生産者にとって大きな決断です。私たちは開発・営業部門が連携し、現場の声を採り入れて、丁寧に説明を重ねることで、「SUQNA」のファンを少しずつ増やしていきました。

飼料摂取量および鶏糞量の削減は、環境負荷の低減にもつながります。排泄される窒素量の減少や、飼料配送回数の削減により、CO2排出量の削減にも寄与します。

今後の目標は、「SUQNA」の技術を鶏用以外の飼料にも展開し、より多くの畜産現場にこの好循環を広げていくこと。養鶏の現場から生まれた新しい工夫を、畜産業界全体へ、そして社会全体の持続可能性へとつなげていく。その歩みを私たちはこれからも積み重ねてまいります。

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